菜根譚(さいこんたん)は中国明の時代に、洪自誠(こう じせい)によって書かれた古典です。
儒教や仏教などのエッセンスも詰まっているので、人生における教科書ともいえる書物です。
日本では、広く愛読され、仏教関係者には仏典に準ずる程の扱いを受けています。
また、松下幸之助、田中角栄、川上哲治、野村克也など多くの実業家や政治家、著名人などに座右の銘書とされてきました。
- どうすれば自然に生きられるか?
- どうすれば人生を楽しめるか?
悩みが多い現代人にこそ見て欲しい名言が詰まった本だと言えます。
菜根譚(さいこんたん)の名言を把握して、今日からあなたの座右の銘の一つに追加してみてください。
菜根譚(さいこんたん)の名言
菜根譚(さいこんたん)の名言1
人間関係では、 好き嫌いの感情を、 表に出し過ぎてはならない。 善悪や賢愚を問わず、 みな受け入れていくだけの、 包容力を持ちたい。
菜根譚(さいこんたん)の名言2
成功は常に 苦心の日に在り。 敗事は多く得意の時に 因ることを覚えるべし。
菜根譚(さいこんたん)の名言3
人の過失をとがめる人は、 心を動かすごとに、 それがすべて自分を傷つける、 刃物となる。
菜根譚(さいこんたん)の名言4
彼が富の力でくるならば、 私は仁の徳をもって対抗し、 彼が名誉でくるなら、 私は正しい道をもって対抗する。
菜根譚(さいこんたん)の名言5
太陽が沈んでしまっても、 それでもなお夕映えは 美しく輝いている。 だから、人生の晩年に当たって、 君子たるものは、 さらに精神を百倍にも奮い立たせて、 りっぱに生きるようにすべきである。
菜根譚(さいこんたん)の名言6
おいしい食べ物は、 自分の分を三分ぐらい減らして、 相手に譲ってやる。 このような心がけこそ、 この世を生きていく上で、 一つの極めて安らかで、 楽しい方法である。
菜根譚(さいこんたん)の名言7
人目につく所で わざわいを受けないように したいと思ったら、 まず人目につかない所で、 罪を犯さないように 心がけるべきである。
菜根譚(さいこんたん)の名言8
人が世の中を生きてゆく時には、 自分から一歩をゆずることが、 よりすぐれた道である。 この一歩をゆずることが、 それがそのまま、 次の一歩を進める根本となる。
菜根譚(さいこんたん)の名言9
幸福は求めようとして、 求められるものではない。 常に喜びの気持ちをもって暮らすこと これが幸福を呼びこむ道である。
菜根譚(さいこんたん)の名言10
かりに悪事をはたらいても、 人に知られることを恐れているなら、 まだ見所がある。 せっかく善行を積んでも、 早く人に知られたいと願うようでは、 すでに悪の芽を宿している。
菜根譚(さいこんたん)の名言11
自分を反省する人にとっては、 体験することのすべてが、 自分を向上させる栄養剤となる。
菜根譚(さいこんたん)の名言12
静寂な環境のなかで、 得られる心の静かさは、 ほんものの静かさではない。 活動のなかで、 心の静かさを保ってこそ、 最高のあり方を 体得した者といえよう。
菜根譚(さいこんたん)の名言13
この世はけっして、 けがれてもいないし、 苦しみの海でもない。 そうさせているのは、 自分自身の心なのだ。
菜根譚(さいこんたん)の名言14
他人の過ちには寛大であれ。 しかし、自分の過ちには、 厳しくなければならない。 自分の苦しみには歯をくいしばれ。 しかし、他人の苦しみを、 見過ごしてはならない。
菜根譚(さいこんたん)の名言15
せっかちで心が粗雑だと、一つの事さえ成し遂げられない。なごやかで平静だと、多くの幸いが自然に集まる。
菜根譚(さいこんたん)の名言16
逆境にあるときは、身の回りのものすべてが良薬となり、節操も行動も、知らぬまに磨かれていく。
菜根譚(さいこんたん)の名言17
小人からは、むしろ憎まれたほうがよい。
菜根譚(さいこんたん)の名言18
怠け心が生じたときは、自分よりすぐれた人物のことを考えよ。
菜根譚(さいこんたん)の名言19
常に喜びの気持をもって暮らすことが、幸福を呼びこむ道である。
菜根譚(さいこんたん)の名言20
分に過ぎた幸運は、人生の落とし穴だ。
菜根譚(さいこんたん)の名言21
人格が主人で、才能は召使いにすぎない。
菜根譚(さいこんたん)の名言22
最も高遠な真理というものは、最も平凡なものの中に宿っており、至難な事柄は最も平易なものの中から出てくる。
菜根譚(さいこんたん)の名言23
人が世の中を生きてゆく時には、自分から一歩を ゆずることがよりすぐれた道である。この一歩をゆずることが、それがそのまま一歩を進める根本となるのである。
菜根譚(さいこんたん)の名言24
人の過失をとがめる人は、心を動かすごとに、それがすべて自分を傷つける刃物となる。
菜根譚(さいこんたん)の名言25
他人に恩恵を施す時には、その恩恵に感謝されることを求めてはいけない。他人に怨まれるようなことをしなかったならば、それがそのまま恩恵である。
菜根譚(さいこんたん)の名言26
人目につく所で わざわいを受けないようにしたいと思ったら、まず人目につかない所で罪を犯さないように心がけるべきである。
菜根譚(さいこんたん)の名言27
物事が失敗した後には、逆に成功するものである。だから、自分の思い通りにならない時でも、やたらに手を放ち投げ出してはいけない。
菜根譚(さいこんたん)の名言28
他人に施した恩は忘れてもいいが、人から施された恩は忘れてはならない。
菜根譚(さいこんたん)の名言29
古人の書物を読んでいながら、聖賢の精神にふれなかったならば、それは単なる文字の奴隷であるにすぎない。
菜根譚(さいこんたん)の名言30
家庭にある時の戒めとして二語ある。それは『ただ思いやりが深くさえあれば、家族の心はおだやかであり、ただ倹約さえすれば費用は十分に足りる』という二語である。
菜根譚(さいこんたん)の名言31
自分の心情の動きというものは、平穏な状態もあり、乱れる状態もある。であるから、どうして他人にだけいつも平穏な状態でいることを望めようか。
菜根譚(さいこんたん)の名言32
他に先がけて開いた花は、散るのもまた早い。
菜根譚(さいこんたん)の名言33
完全な名誉、立派な節操(せっそう)という評判は、独り占めしてはならない。そのいくらかを他人に譲り与えれば、危害を遠ざけ、身をまっとうすることができる。 不名誉な行為や評価は、それをすべて他人に押しつけてはならない。そのわずかでも自分が引き受ければ、自分の才能をひけらかすことなく人徳を養うことになる。
菜根譚(さいこんたん)の名言34
耳にはいつも聞きづらい忠言や諌言を聞き、心にはいつも受け入れがたいことがあって、それではじめて、道徳に進み、行動を正しくするための砥石となるのである。 もし、言葉がすべて耳に心地よく、ことがらがすべて心に快適であれば、それは、この人生を自ら猛毒の中に埋没させてしまうようなものである。
菜根譚(さいこんたん)の名言35
肝臓が病むと目が見えなくなり、腎臓が病むと耳が聞こえなくなる。このように、病は他人からは見えないところで始まり、やがては誰でもが見えるところに現れる。 だから、人の上に立つ者は、人前で罪を受けたくないなら、先ずは人から見えないところでも罪を犯さないようにすべきである。
菜根譚(さいこんたん)の名言36
人を教えて善をさせようとするとき、あまり高すぎてはならない。その人が、それを実行することができるかどうかの程度を考えて、実行できるようにしなければならない。
菜根譚(さいこんたん)の名言37
人と共にして失敗した責任を分かち合うのはよいが、成功した功績は共有しようとしてはならない。共有しようとすると、仲たがいの心が生じてくる。
菜根譚(さいこんたん)の名言38
身分不相応な幸運や正当な理由のない授かりものなどいうものは、天が人を釣り上げる甘い餌であるか、さもなければ人の世の落し穴である。
菜根譚(さいこんたん)の名言39
多情の女は男狂いの果てに尼になり、のぼせやすい男は思いつめて仏道にはいる。かくして神聖なるべき寺院が、いつもみだらな女やよこしまな男どもの集まる巣窟となる。
菜根譚(さいこんたん)の名言40
花は半開を看、酒は微酔に飲む、此の中に大いに佳趣あり。
菜根譚(さいこんたん)の名言41
事無きの時は、心、昏冥し易すし。宜しく寂寂にして、照すに惺惺を以てすべし。事有るの時は、心、奔逸し易すし。 宜しく惺惺にして、主とするに寂寂を以てすべし。
※座右の銘にしておくことを奨める。
参考:[決定版]菜根譚
菜根譚の教え
菜根譚の教えは以下3つです。
- 良い人間関係を築く
- 時間はあなたの心の持ちよう
- 心の雑念を消す
詳しく紹介します。
良い人間関係を築く
「相手の小さな過ちを咎めない」「相手の隠したいことを暴かない」「相手の過去の過ちをいつまでも覚えておかない」を守れば、他人から恨まれることなく良い人間関係を築け、自分も成長します。
時間はあなたの心の持ちよう
時間は、その人の気持ちの持ちようで、長くもなり短くもなると菜根譚の教えがあります。
また、場所も同様で、心の持ち方次第で、狭い部屋だった大きく見えたり、更に小さく見えたりするのです
心の雑念を消す
早朝や静かな夜に、自分と向き合う時間を作る習慣を取り入れましょう。
菜根譚の関連書籍
[決定版]菜根譚 守屋 洋 (著)全文完全対照版 菜根譚コンプリート: 本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文 単行本 野中 根太郎 (翻訳)
図解 菜根譚 単行本 齋藤 孝 (著)
中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚 エッセンシャル版 洪自誠 (著)
人生に効く『菜根譚』 湯浅 邦弘 (著)
【菜根譚】今日の名言
菜根譚前集(名言・要約)
菜根譚前集(名言・要約)
菜根譚後集(名言・要約)
【菜根譚】今日の名言