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菜根譚14 寒燈焔なく

菜根譚14「寒燈焔なく」の原文・現代語訳

菜根譚14「寒燈焔なく」の原文・現代語訳を記載します。
原文 現代語訳
燈無焰、敝裘無溫、總是播弄光景。身如槁木、心似死、不免墮落頑。 寒燈焰なく、一敝裘温みなきは、総て是れ二光景を播弄す。身は三槁木の如く、心は死灰に似たるは、四頑空に堕落するを免れず。

菜根譚14「寒燈焔なく」に出てくる言葉の意味

  1. 敝裘破れた皮ごろも。
  2. 光景を播弄す外面的な光景だけをもてあそぶ。殺風景なことをいう。
  3. 槁木、死灰枯れきった木、火の消えた灰。荘子に「なんぞや、形は固より槁木の如くならしむべく、心は固より死灰の如くならしむべきか」(斉物論)とある。
  4. 頑空誤った空見を固執すること。仏教に説く空を断無と誤り、すべてを空なりとする悪取空。

菜根譚14「寒燈焔なく」解説

(いかに簡素を尊ぶとはいえ)、さびしい燈火は消えかかり、破れた皮ごろもに少しの暖みもないようでは、これでは全く外面的な光景だけをもてあそぶものである。また、(いかに静寂を尊ぶとはいえ)、身は枯木のようで、心は火の消えた灰のようでは、頑空に堕落していると言ってよい。

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