菜根譚31「富貴の家は」の原文・現代語訳
菜根譚31「富貴の家は」の原文・現代語訳を記載します。原文 | 現代語訳 |
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富貴家、宜寬厚而反忌。是富貴而貧賤其行矣。如何能享。聰人、宜斂藏而反炫。是聰而愚懵其病矣。如何不敗。 | 富貴の家は、宜しく寛厚なるべくして反って一忌刻なり。これ富貴にしてその行を貧賤にするなり。二如何ぞよく享けん。聡明の人は、宜しく斂蔵すべくして反って炫す。これ聡明にしてその病を三愚懵にするなり。如何ぞ敗れざらん。 |
菜根譚31「富貴の家は」に出てくる言葉の意味
- 忌刻内心、才能のある人を忌みい、苛刻で無慈悲なこと。
- 如何ぞよく享けんどうして真の幸福を受けることができようか、できない。反語。「享」は幸福を享受する。
- 愚懵暗愚。「懵」は暗の意。
菜根譚31「富貴の家は」解説
金持で地位の高い人は、当然、おっとりして手厚いはずであるのに、かえって猜疑心が強く無慈悲である。これは物質的には富貴であっても、精神的にその行為を貧賤にしている。これではどうして真の幸福を受けることができようか。また、聡明な人は、当然、その才智を収め隠し控えめにするはずであるのに、かえってこれ見よがしに利口ぶる。これは才智の方では聡明であっても、欠点の方では暗愚の人に異ならない。これではどうして失敗せずにおられようか。(富貴に捉われ聡明にするのは、人間の弱点である。後集三三・三四参照。)菜根譚前集(名言・要約)




















































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