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菜根譚13 石火光中に、長を争い

菜根譚13「石火光中に、長を争い」の原文・現代語訳

菜根譚13「石火光中に、長を争い」の原文・現代語訳を記載します。
原文 現代語訳
石火光中、爭長競短、何光陰。蝸牛角上、雌論雄、許大世界。 一石火光中に、長を争い短を競う、幾何の光陰ぞ。二蝸牛角上に、三雌を較べ雄を論ず、四許大の世界ぞ。

菜根譚13「石火光中に、長を争い」に出てくる言葉の意味

  1. 石火光中石と石がかち合って、火花を発する光の中。そのように短い一瞬。
  2. 蝸牛角上蝸牛(かたつむり)の角の上。ごく狭い場所。荘子の寓言に「蝸の左角に国するものありて、觸氏といい、蝸の右角に国するものありて、蠻氏という。時に相与に地を争いて戦い、伏尸(死がい)数万、北ぐるを逐い、旬有五日にして後に反る」(則陽)とあり、また白楽天の詩に「蝸牛角上に何事をか争う、石火光中に此の身を寄す、富に随い貧に随いて且く歓楽す、口を開いて笑わざるは是れ癡人」(対酒五首)とあるによる。
  3. 雌を較べ雄を論ず雌雄(勝ち負け)を争い騒ぐ。
  4. 許大のいくばくの大きさのか。どれほどの大きさのであるか。

菜根譚13「石火光中に、長を争い」解説

人の一生は石火の火花のように一瞬時である。この短い時間の中で、どちらが長いか短いかと、わずかなことを競い合っているが、一体、どれほどの時間か、つかのまの命ではないか。また、住むところも蝸牛の角の上のように極めて狭い。この狭い場所の中で、どちらが勝つか負けるかと、争い騒いでいるが、一体、どれほどの大きさの場所か、ごくちっぽけな世界ではないか。

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