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菜根譚40 欲路上のことは

菜根譚40「欲路上のことは 」の原文・現代語訳

菜根譚40「欲路上のことは 」の原文・現代語訳を記載します。
原文 現代語訳
欲路上事、毋樂其而姑爲染指。一染指、深入萬仞。理路上事、毋憚其難而稍爲步。一步、隔千山。 欲路上のことは、その便を楽しみて姑くも一染指を為すことなかれ。一たび染指せば、便ち深く万仞に入らん。理路上のことは、その難を憚りて二稍も退歩を為すことなかれ。一たび退歩せば、便ち遠く千山を隔てん。

菜根譚40「欲路上のことは 」に出てくる言葉の意味

  1. 染指手を出す。食指動くの故事による。左伝に「楚人、黿(すっぽん)をの霊公に献ず。公子宋(子公)と子家とまさに入りて見えんとし、子公の食指(人さしゆび)動く。以て子家に示して曰く、他日、我かくの如くなれば必ず異味を嗜む、と。入るに及び、宰夫まさに黿を解かんとす。相視て咲う。公これを問い、子家以て告ぐ。大夫に黿を食わしむるに及び、子公を召して与えず。子公怒り、指を鼎に染め、これを嘗めて出づ。公怒り、子公を殺さんと欲す。子公、子家と先んぜんことを謀る。子家曰く、蓄の老いたるも猶これを殺すを憚る、しかるを況や君をや、と。反って子家をそしれば、子家懼れてこれに従う。夏、霊公を弑す」(宣公四年)とある。指を染めたことから、大乱になり、霊公を殺すことに発展した。
  2. 稍もほんの少しでも。

菜根譚40「欲路上のことは 」解説

欲望上のことは、手っ取りばやくついでだからといって、かりそめにも手を出してはならない。一度、手を出したがさいご、(その味を覚え、一度その味を覚えてしまうと、それにれてゆき)、ついには万仞の深みに落ちこんでしまう。(これと反対に)、道理上のことは、その困難なことをおっくうがって、ほんの少しでもしりごみしてはならない。一度、しりごみしたがさいご、(余計におっくうになり、一度おっくうになり出すと、ますますおっくうになってきて)、ついには千山を隔て全く追いつくすべもなくなってしまう。

菜根譚前集(名言・要約)

菜根譚1 道徳に棲守する者は菜根譚1 道徳に棲守する者は菜根譚2 世を渉ることを浅ければ菜根譚2 世を渉ることを浅ければ菜根譚3 君子の心事は菜根譚3 君子の心事は菜根譚4 勢利紛華は菜根譚4 勢利紛華は菜根譚5 耳中、常に耳に逆うの言を菜根譚5 耳中、常に耳に逆うの言を菜根譚6 疾風怒雨には菜根譚6 疾風怒雨には菜根譚7 肥辛甘は真味にあらず菜根譚7 肥辛甘は真味にあらず菜根譚8 天地は寂然として不動かずして菜根譚8 天地は寂然として不動かずして菜根譚9 夜深く人靜まれるとき菜根譚9 夜深く人靜まれるとき菜根譚10 恩裡に由來害を生ず菜根譚10 恩裡に由來害を生ず菜根譚11 藜口莧腸の者は菜根譚11 藜口莧腸の者は菜根譚12 面前の田地は菜根譚12 面前の田地は菜根譚13 径路の窄き処は菜根譚13 径路の窄き処は菜根譚14 人と作りて甚の高遠の事業菜根譚14 人と作りて甚の高遠の事業菜根譚15 友に交るには菜根譚15 友に交るには菜根譚16 寵利は人前に居ることなかれ菜根譚16 寵利は人前に居ることなかれ菜根譚17 世に処するに一步を譲るを菜根譚17 世に処するに一步を譲るを菜根譚18 世を蓋うの功労も菜根譚18 世を蓋うの功労も菜根譚19 完名美節は菜根譚19 完名美節は菜根譚20 事々、個の有余不尽の意思を菜根譚20 事々、個の有余不尽の意思を菜根譚21 家庭に個の真仏あり菜根譚21 家庭に個の真仏あり菜根譚22 動を好む者は、雲電風燈菜根譚22 動を好む者は、雲電風燈菜根譚 前集意味 1-50菜根譚 前集意味 1-50菜根譚23 人の悪を攻めむるは菜根譚23 人の悪を攻めむるは菜根譚24 糞虫は至機なるも菜根譚24 糞虫は至機なるも菜根譚25 玲高伝傲は菜根譚25 玲高伝傲は菜根譚26 飽後に味を思えば菜根譚26 飽後に味を思えば菜根譚27 軒晃の中に居りては菜根譚27 軒晃の中に居りては菜根譚28 世に処しては菜根譚28 世に処しては菜根譚29 憂勤は是れ美徳なり菜根譚29 憂勤は是れ美徳なり菜根譚30 事窮まり勢盛まるの人は菜根譚30 事窮まり勢盛まるの人は菜根譚31 富貴の家は菜根譚31 富貴の家は菜根譚32 卑きに居りて後菜根譚32 卑きに居りて後菜根譚33 功名富貴の心を菜根譚33 功名富貴の心を菜根譚34 利欲は未だ尽くは心を菜根譚34 利欲は未だ尽くは心を菜根譚35 人情は反復し菜根譚35 人情は反復し菜根譚36 小人を待つは菜根譚36 小人を待つは菜根譚37 寧ろ渾霊を守って菜根譚37 寧ろ渾霊を守って菜根譚38 魔を降す者は、先ず自心を降せ菜根譚38 魔を降す者は、先ず自心を降せ菜根譚39 弟子を教うるは菜根譚39 弟子を教うるは菜根譚40 欲路上のことは菜根譚40 欲路上のことは菜根譚41 念頭の濃やかなる者は菜根譚41 念頭の濃やかなる者は菜根譚42 彼は富もてせば我は仁菜根譚42 彼は富もてせば我は仁菜根譚43 身を立つるに一歩を高くして菜根譚43 身を立つるに一歩を高くして菜根譚44 学ぶ者は 、 精神を収拾し菜根譚44 学ぶ者は 、 精神を収拾し菜根譚45 人々に個の大慈悲あり菜根譚45 人々に個の大慈悲あり菜根譚46 徳に進み道を修むるには菜根譚46 徳に進み道を修むるには菜根譚47 吉人は作用の安祥なるを菜根譚47 吉人は作用の安祥なるを菜根譚48 肝、病を受くれば菜根譚48 肝、病を受くれば菜根譚49 福は事少なきより菜根譚49 福は事少なきより菜根譚50 治世に処しては菜根譚50 治世に処しては菜根譚51 我、人に功あらば菜根譚51 我、人に功あらば