菜根譚1 山林の楽しみを談ずる者は
菜根譚1 | |
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原文 | 現代語訳 |
談山林之樂者、未必眞得山林之趣。厭名利之談者、未必盡忘名利之。 | 山林の楽しみを談ずる者は、未だ必ずしも真には山林の趣を得ず。二名利の談を厭う者は、未だ必ずしも尽くは名利の三情を忘れず。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚1 山林の楽しみを談ずる者は」
菜根譚2
菜根譚2 | |
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原文 | 現代語訳 |
釣水逸事也、持生殺之柄。奕棋戲也、且動戰爭之心。可見、喜事不如省事之爲、多能不若無能之眞。 | 水に釣るは一逸事なり、なお二生殺の柄を持つ。三奕棋は四清戯なり、且つ戦争の心を動かす。見るべし、事を喜むは事を省くの五適となすに如かず、多能は無能の六真を全くするに若かざるを。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚2 水に釣るは逸事なり」
菜根譚3
菜根譚3 | |
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原文 | 現代語訳 |
鶯茂而山濃谷艷、總是乾坤之幻境。水木落而石瘦崕枯、纔見天地之眞吾。 | 一鶯花茂くして山濃やかに谷艶なるは、二総て是れ三乾坤の幻境なり。四水木落ちて石瘦せ崕枯れて、纔に天地の真吾を見る。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚3 鶯花茂くして」
菜根譚4
菜根譚4 | |
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原文 | 現代語訳 |
本長、而忙者自促。天地本寬、而鄙者自隘。風本、而勞攘者自冗。 | 歳月は本長くして、忙しき者自から一促す。天地は本寛くして、鄙しき者自から隘くす。二風花雪月は本三にして、四労攘の者自から五冗しくす。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚4 歳月は本長くして」
菜根譚5
菜根譚5 | |
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原文 | 現代語訳 |
得趣不在多、盆池石間、霞足。會景不在、窓竹屋下、風自。 | 趣を得るは多きに在らず、一盆池石の間にも、二煙霞は具足す。三景を会するは遠きに在らず、四窓竹屋の下にも、風月は自から五かなり。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚5 趣を得るは多きに在らず」
菜根譚6
菜根譚6 | |
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原文 | 現代語訳 |
聽靜夜之鐘聲、喚醒夢中之夢、觀澄潭之影、窺見身外之身。 | 静夜の鐘声を聴いては、一夢中の夢を喚び醒し、二澄潭の月影を観ては、三身外の身を窺い見る。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚6 静夜の鐘声を聴いては」
菜根譚7
菜根譚7 | |
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原文 | 現代語訳 |
鳥語蟲聲、總是傳心之訣。英草色、無非見之。學者、天徹、胸玲、觸物皆會心處。 | 鳥語虫声も、総て是れ一伝心の訣なり。花英草色も、二見道の文にあらざるはなし。学ぶ者は、三天機清徹、胸次玲にして、物に触れて皆四会心の処あらんことを要す。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚7 鳥語虫声も」
菜根譚8
菜根譚8 | |
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原文 | 現代語訳 |
人解讀字書、不解讀無字書。知彈絃琴。不知彈無絃琴。以迹用、不以神用、何以得琴書之趣。 | 人は有字の書を読むを解して、一無字の書を読むを解せず。有絃の琴を弾ずるを知りて、二無絃の琴を弾ずるを知らず。三迹を以て用いて、四神を以て用いず、何を以てか琴書の趣を得ん。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚8 人は有字の書を読むを解して」
菜根譚9
菜根譚9 | |
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原文 | 現代語訳 |
心無物欲、卽是秋霽海。座琴書、石室丹丘。 | 人は有字の書を読むを解して、一無字の書を読むを解せず。有絃の琴を弾ずるを知りて、二無絃の琴を弾ずるを知らず。三迹を以て用いて、四神を以て用いず、何を以てか琴書の趣を得ん。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚9 心に物欲なければ」
菜根譚10
菜根譚10 | |
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原文 | 現代語訳 |
賓雲集、劇飮淋漓樂矣。俄而漏盡燭殘、香銷茗冷、不覺反嘔咽、令人索然無味。天下事類此。人奈何不早囘頭也。 | 一賓朋雲集し、二劇飲淋漓として楽しめり。俄にして三漏尽き燭残り、香銷え茗冷ややかにして、覚えず反って四嘔咽を成し、人をして索然として味なからしむ。天下の事は率ね此に類す。人、奈何ぞ早く五頭を回らさざるや。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚10 賓朋雲集し」
菜根譚11
菜根譚11 | |
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原文 | 現代語訳 |
會得個中趣、五湖之、盡入寸裡。破得眼、千古之英雄、盡歸掌握。 | 一個中の趣を会し得れば、二五湖の煙月も、尽く三寸裡に入る。四眼前の機を破り得れば、千古の英雄も、尽く掌握に帰す。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚11 個中の趣を会し得れば」
菜根譚12
菜根譚12 | |
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原文 | 現代語訳 |
山河大地、已屬塵、而況塵中之塵。血身軀、且歸影、而況影外之影。非上上智、無了了心。 | 山河大地も、已に一微塵に属す、而るを況んや二塵中の塵をや。三血肉身軀も、且つ四影に帰す、而るを況んや五影外の影をや。六上々の智にあらざれば、七了々の心なし。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚12 山河大地も」
菜根譚13
菜根譚13 | |
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原文 | 現代語訳 |
石火光中、爭長競短、何光陰。蝸牛角上、雌論雄、許大世界。 | 一石火光中に、長を争い短を競う、幾何の光陰ぞ。二蝸牛角上に、三雌を較べ雄を論ず、四許大の世界ぞ。 |
原文・現代語・意味は▶︎「菜根譚13 石火光中に、長を争い」
菜根譚14
菜根譚14 | |
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原文 | 現代語訳 |
原文・現代語・意味は▶︎「」
菜根譚前・後集現代語訳
【菜根譚】今日の名言