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菜根譚2 水に釣るは逸事なり

菜根譚2「水に釣るは逸事なり」の原文・現代語訳

菜根譚2「水に釣るは逸事なり」の原文・現代語訳を記載します。
原文 現代語訳
釣水逸事也、持生殺之柄。奕棋戲也、且動戰爭之心。可見、喜事不如省事之爲、多能不若無能之眞。 水に釣るは一逸事なり、なお二生殺の柄を持つ。三奕棋は四清戯なり、且つ戦争の心を動かす。見るべし、事を喜むは事を省くの五適となすに如かず、多能は無能の六真を全くするに若かざるを。

菜根譚2「水に釣るは逸事なり」に出てくる言葉の意味

  1. 逸事浮世ばなれの気楽なこと。風流なこと。
  2. 生殺の柄生かしも殺しもできる権力。「柄」はおのの柄。権柄。伊川撃壌集に「水に釣れば誤って生殺の柄を持ち、棊を着くれば閑かに戦争の心を動かす」(何事吟)と見える。
  3. 奕棋囲碁。
  4. 清戯上品な遊び。
  5. 適となす心にかなう。気楽である。
  6. 真を全くす本性をそこなわない。

菜根譚2「水に釣るは逸事なり」解説

水辺で魚釣りするのは、のんきな楽しみごとではあるが、それでもなお、魚を生かし殺す権力を持っている。囲碁は上品な遊びごとではあるが、それでもなお、勝負を争い戦う心を動かす。してみると、何か事をするのを好むよりは、むしろ、なるべく事を少なくする方が気楽であり、また、才能が多くて多方面に活躍するよりは、むしろ、才能がなくて一方面に専心し本性を全うする方がよいことがわかる。

菜根譚後集(名言・要約)